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漲月 かりの『BLOOD+ ロシアン・ローズ』Ⅰ(角川ビーンズ文庫)

4月末から5月にかけて、角川書店から漫画・小説のBLOOD+が計5冊も発行されました。

BLOOD+キャンペーンと称し、大々的なメディアミックス展開をしています。

どうやら、アニメの制作と同時進行で漫画・小説の企画も進行していたようですね。『ビーンズ・エース』とか『CIEL』とか、良く知る雑誌の名前がクレジットされていましたが、そういう事だったのかと、今更ながらに納得です。ダメだなぁ、最近こういう情報にほんと疎くて。

さて。この『BLOOD+ ロシアン・ローズ』Ⅰ、背表紙がオレンジ。オリジナル作品のビーンズ文庫は青ですが、ゲームやアニメのノベライズのシリーズはオレンジになります。創刊当時は二本立てでいきたい雰囲気がなきにしも非ずでしたが、アッという間に見かけなくなり、今回その復活。懐かしい友人と再会したような気分です。(そういえば、あれってアンジェリークのノベライズだったような?(違ってたらゴメンナサイ、って謝る前に調べろ! ですね) だったらビーンズの方向性って、最初からそうだったんだって、こちらも今更ながらに納得)

作者の漲月 かりの氏もお懐かしい名前で、ビーンズ文庫賞の前身(?)の角川ルビー文庫賞ティーンズ文庫部門で賞を取ってデビューした方です。デビュー作がアクションものだったので白羽の矢がたったのかしら? (それにしても、同期でデビューしたこずみ那巳氏は今はどうなさっているのでしょう。新作が読みたいなぁ)

そんな年寄りの繰り言はともかく。

アニメ本編のロシア編で若干の回想シーンで触れられたソーニャ(グレゴリー)殺害の前段(っていうか、本編)にあたります。動物園での惨劇から約30年後、ロシア革命直前という時代設定です。

主要人物は、サヤ・ハジの他に、赤い盾側としてマクシム・ヴァレリ・ロジオン・エドアルド・lキリルという美形の青年将校がいます。彼ら5人は、ジョエルの研究成果による人工授精により誕生したという設定。
赤い盾からサヤ(とハジ)が与えられた任務は、ロシアに闊歩するという翼手の情報を収集し、殲滅させることで、5人はサヤのサポートを担っています。翼手は王室の周辺に出没することから、サヤはお嬢様を装って、社交界に潜入して……というのが、本編の粗筋で、所々動物園でのサヤとディーバとの出会いや、サヤとハジとジョエルの懐かしい日々が回想として織り込まれています。

面白そうな予感はあるものの、全体としては話は殆ど進んでいません。

とはいえ、この話の読み所は、

ハジ

サヤも、まだワガママなおぜうさま気質を色濃く残し、そしてハジも

サヤおぜうさま、命!

美形将校5人組の誰かと仲良くしている姿を睨み付け、あまつさえサヤの悪口を言うヴァレリクンにナイフを突き付けて八つ当たり。
更に、お茶淹れ、茶菓子を手作りするなど、家事万能な執事君のようですよv

アニメ本編では、無表情に淡々と「貴女が望むなら」とかしずいているハジとは大違いなハジが、とっても新鮮です。

ハジ×サヤさんには、オススメの一冊です。




で、以下、ちょっと小さくどうかなぁ、と気になった部分を書いてみたいと思います。
サヤは、フランス貴族の隠された娘として育てられたなら、一通りのレディ教育を受けたと思うのですが。
どうも、アニメ本編の高飛びをやっていた体育会系の娘っていう、イマドキのお嬢さんな印象が強いのですが……
例えば、ダンスが踊れなくて、ロマ出身のハジのリードで乗り切るとかいうのも、それってどう? なシーンでしたし。
そもそも、チェロを弾くっていうのが、お嬢様の教養で弾く楽器としてはどうなのかしら? とか。
ピアノとか、詩の朗読とか、の方が必修っていう印象なんですけどね。
いえ。なんとなーく違和感って言う程度、とっても細かいいちゃもんです。

それと。
赤い盾。途中で、ダイアモンドとか石炭の流通(それどころか世界経済)を牛耳っている、みたいな発言がキリルからあったのですが、アニメ本編の赤い盾って、そんなに大きな組織なんですか?
ジョエルって、そんなに大物?
こちらもちょっと違和感を感じた描写でした。

こまかーい。

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