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如月弘鷹『BLOOD+ 夜行城市』(角川書店 コミックスA)

BLOOD+のメディアミックス。
BLOOD+本編も、ロードムービーをイメージして、沖縄からベトナム・ロシア・パリ・ロンドンと旅をして、いわば面の移動をしておりますが、同時にBLOOD+は時間軸に沿って移動を移動することで、物語が展開しております。
そして、時間軸展開の媒体はアニメではなくて、漫画・小説・ゲーム。
メディアミックス戦略に乗せられて、まずは小説を。
すぐに、漫画も入手する予定でしたが、近所の本屋はどこも品切れなのか入手できません。
三省堂で漸く……と思ったら、再販したもののようでした。後日、行きつけの本屋に行ったらありましたよ、再販が(涙)

とりあえず、メディアミックス戦略、成功しているのかしら?

さて。
この『夜行城市』は、テレビシリーズ開始直前の香港が舞台の、ハジの話。
ベトナムで暴走したサヤに恐怖を感じたことを後悔しているのか、それとも無理やり目覚めさせたことに追い目を感じているのか。
サヤに会いたくても会えないと躊躇している後ろ向きなハジを、翼手に弟を殺された警官が立ち直させる話。
サヤは、ハジの回想の中でしか出てきません。
サヤを思って途方に暮れたハジが、なんともかわいらしいです。

が。この話の主人公は、日系香港人刑事の西であり、ハジではありません。
香港がイギリスから中国に返還される直前、魔都九龍城で血を抜かれて殺される事件を追う中で、西はハジと出会うのです。
場末の部屋で空腹のハジを西がかいがいしく世話をし、それを思いがけずに素直に受け入れるハジがなんともかわいらしいです。そういえば、ハジ、サヤのお世話をするばかりでされる側に回ることないから、珍しい姿です。新鮮。

ハジは、香港を暗躍する翼手の黒幕にさらわれ、西とアイザック(西たち地元警察から事件の調査権を移管させた専門調査官、実は赤い盾)でハジを救出に行き、西の血によって空腹が癒されたハジによって翼手の一段はせん滅し、ハジは「サヤは沖縄にいる」というアイザックの言葉と西に後押しされ、沖縄に旅立って、お話はお仕舞。

こうやってまとめると、結構他愛ない話ですね……。ありゃ。

とはいえ。お世話されるハジ、さらわれ助けられるハジ、か弱気なハジ。
本編ではお目にかかることのできない姿を目にすることができますので、ハジ好きさんにはことのほか楽しむことができるでしょう。

要注意なのが、サヤはハジの回想の中でしか出番がありません。その他、一切女性が登場しません。
返還直前の香港、男ばかり、といえば、ハードボイルドなアクションもののイメージが沸きます。
まぁ、そう読めないこともないですがー
実際、漫画本編のオマケに、アニメのプロデューサーの対談があとがき風に載っていて、そういう方向で話を進めているのですがー

なんていうか。

BL?

あの、登場人物をつなぐ過剰とも思える友情と信頼は、腐女子にとってはそーいう風に読み変えるべきものでして……
直接的なシーンはなくとも(あ、一カ所あった。情報屋と黒幕のマフィアの親分。魔都香港ならそんなのもありかなぁ、という程度)、そーいううものです。
西×ハジを本命として、西←アイザック、西←情報屋、西←医者、西兄弟など。

特に、西とアイザックが2人で翼手化したマフィアからハジを救出して絶体絶命に陥った時、ハジに血を与える時間を稼ぐために、「俺はまだ動ける」と一人で戦いに赴いたアイザックがね、カッコイイと思うのと同時に、
「愛だよねー」
なんて。

そうそう、後ろの対談でプロデューサーのお二方が、この後、西は赤い盾に、というようなお話をされていましたが、私もそう思いました。アイザックの事後処理に来た赤い盾の一員に、弟の死亡の話を聞き、同時にアイザックやハジへの深い思いを知って、スカウトされるとか。
でも、赤い盾の一員になると、例のディーバ襲撃で殺されちゃうからなぁ。
「今は香港で仕事があるから」
と言って断り、香港返還後しばらくたって落ち着いてから、赤い盾を尋ねていくと、崩壊した直後で、赤い盾の復興に尽力するとか。

珍しく、何やら話が書けそうな雰囲気に……
いえ、書きませんが。

一応、コミックスAから発売されていますので、腐女子以外の方も手にとるかと思うのですが、そんな腐女子以外の方の目のは、この漫画はどのように映るのでしょうか?

そんなこんなを考えると、なかなか楽しい一冊でした。
苦労して入手したかいがありました。

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